
「この世の果て」や「世界の終わり」と呼ばれた、野付半島のトドワラを見に行ってきました!
数年前から消滅寸前と囁かれている絶景の今の姿はどのようなものか…
木道と遊歩道をつかって徒歩で巡ってきたので、トドワラの現在の様子を詳しくご紹介していきます(^^)
\野付半島・トドワラの紹介動画はこちらから!/
トドワラとは?
北海道東部にある別海町の野付半島に位置する「トドワラ」。

トドワラとは「トドマツの原っぱ」からきた地名で、野付半島周辺の地盤沈下によって海水が侵入し、立ち枯れの森となっています。
その荒涼とした景観は「この世の果て」や「世界の終わり」と評され、特異な風景をみようと多くの人が訪れました。

しかし、地盤沈下や風化は年々にすすむ一方で、枯れ木群も少なくなっていき、現存するトドマツは数本のみ。
このトドマツもあとどのくらい立っていられるか判らず、消滅寸前の絶景なのです!
トドワラの場所▼
トドワラを見るには?
トドワラを見るには、野付半島ネイチャーセンターからトラクターバス、または徒歩で向かうのが一般的です。

他にも、尾岱沼漁港から出向する観光船でトドワラ桟橋まで行く方法もあります。
トラクターバスは季節限定で、観光船も運航期間があるので、事前に確認が必要です。
どの方法で巡るにしても、野付半島ネイチャーセンターで最新の情報をチェックしてみて下さいね!
野付半島ネイチャーセンターの場所▼
徒歩で散策!消滅寸前のトドワラへ!
野付半島は日本最大の砂嘴(さし)として知られていて、細長い半島の全長は約26kmあります。


野付半島ネイチャーセンターはこの砂嘴上にあり、野付半島の自然や歴史、最新情報が紹介されているほか、売店やお手洗いなどもあり、トドワラ散策前に必ず立ち寄っておきたいスポットです。

ネイチャーセンターからトドワラへ向かう方法は、徒歩とトラクターバスの2つがありますが、今回は歩いてトドワラを目指したいと思います!
野付半島ネイチャーセンターからトドワラまでは片道約2km、徒歩30分くらいの道のりです。

歩いて巡る際の注意点としては、湿地帯のため遊歩道がぬかるんでいることが多く、長靴やトレッキングシューズなどがおすすめです。
また、この地帯は非常に蚊が多いので虫よけ対策は必須!
遊歩道は自由に巡ることが可能ですが、街灯などは無いため、暗くなる前に野付半島ネイチャーセンターに戻れるよう計画しましょう!
①野付半島ネイチャーセンター(スタート)
今回のスタートは、野付半島ネイチャーセンターから!

お手洗いや売店があるほか、2階では最新の自然情報などが発信されていて、見ごろの植物や出会える可能性がある野生動物、見どころなどについて紹介されています。

最新情報を確認し終えたら、準備を整えてさっそくスタートしましょう♪
②遊歩道
遊歩道入口は、ネイチャーセンターを出て右手に行くとすぐあります。

トラクターバスの受付を過ぎて、野付半島の石標を過ぎると入口です。


すぐ横にトラクターバス専用の道も並走しているので、そちらは歩行者立入禁止なので注意しましょう!

遊歩道は草原に囲まれた細い一本道で、野生のエゾシカをすぐ近くで観察することができます。

すぐ近くどころか、遊歩道内にエゾシカが入ってくることもよくあるので、驚かさないように注意して歩行しましょう(^^)

遊歩道内には野付半島の形成や地形の変化についてや、野鳥の紹介など、解説板が設置されています。


より詳しく知りたい方はガイドツアーも実施されているので、そちらに参加してみるのもおすすめ(*^^*)

草に囲まれた道を1.5kmほど歩いて行くと、トドワラ広場・看板に到着です!
③トドワラ広場・看板
トドワラ広場・看板はトラクターバスの乗降場でもあり、お手洗いもあります。

ここからトドワラ展望台までは、約300mの木道が続いていて徒歩5分ほどです。

木道の道幅はせまく、すれ違う際はどちらか一方が待つか待避所に移動するかなどして、譲り合います。

木道から下りることは禁止されているので、気を付けて展望台まで進みましょう!
④トドワラ展望台
木道は途中で桟橋方面とトドワラ展望台方面へと分岐していますが、まずはトドワラ展望台から。

木道を先端まで歩いて行くと、その先に見えるのがトドワラです!

かつての枯れ木群の面影はなく、立っているトドワラは数本のみ。この数本も近いうちに消滅してしまうといわれています。

もっと近くで見たいと思いますが、木道から下りることはできないので、ここからじっくりと消滅間近のトドワラを見学しましょう!
⑤桟橋
トドワラ展望台を後にしたら、分岐まで戻って桟橋方面へと向いましょう。

トドワラ広場・看板から桟橋までは約600mで徒歩10分ほど。水上に架けられた木道をすすみ、いちど砂浜に出て桟橋を目指します。


桟橋からトドワラが見えるわけではありませんが、静かな野付湾を眺めながら砂嘴という特異な地形を感じてみて下さいね♪

野付半島船着き場(桟橋)の場所▼
⑥野付半島ネイチャーセンター(ゴール)
展望台と桟橋を見学しおえたら、再び野付半島ネイチャーセンターまで戻ります。

帰りは同じ道を戻るだけなので、野付半島の自然や野生動物を見ながら気を付けて帰りましょう!

野付ネイチャーセンターに戻ったら、売店でのお土産選びも忘れずに(^^)/
おわりに
消滅寸前の絶景、野付半島の「トドワラ」のご紹介はいかがだったでしょうか?

現在のトドワラは数本立っているのみで、数十年前のトドワラの姿を知っている方からすると「トドワラは既に消滅している」という意見もあるようです。

近年の台風や海水温の上昇により急速に風化・減少し、消滅が進んでいます!
トドワラは残り数本しかありませんが、野付半島の豊かな自然や野生のエゾシカとの出会い、またナラワラ(ミズナラが立ち枯れた景観)はまだ見ることができます。


トドワラを見たいとお考えの方は、完全に消滅してしまう前に早めに訪れてみて下さいね!
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